○小笠原村事業用水給水条例
令和6年3月25日
条例第7号
目次
第1章 総則(第1条―第3条)
第2章 給水装置の工事及び費用(第4条―第9条)
第3章 給水(第10条―第18条)
第4章 料金及び手数料(第19条―第24条)
第5章 管理(第25条―第30条)
附則
第1章 総則
(目的)
第1条 この条例は、母島コミュニティプラントにおいて使用する事業用水を他の施設等に給水する際の、料金、給水装置工事の費用負担、その他の供給条件並びに給水の適正を保持するために必要な事項を定めることを目的とする。
(給水区域)
第2条 事業用水の給水区域は、小笠原村母島字評議平の一部区域とする。
(給水装置の定義)
第3条 この条例において給水装置とは、事業用水を供給するため、コミュニティプラントの事業用水配管から分岐して設けられた給水管及びこれに直結する給水用具をいう。
第2章 給水装置の工事及び費用
(給水装置の新設等の申込み)
第4条 給水装置を新設、改造、修繕又は撤去(以下「新設等」という。)しようとする者は、あらかじめ村長に申し込み、承認を受けなければならない。
2 前項の新設等について利害関係人がある場合は、申込者は、その者の承諾を得なければならない。ただし、村長が特別の理由があると認めたときはこの限りではない。
(申込みの拒否等)
第5条 村長は、第2条に定める区域内であっても、事業用水配管を布設していない箇所又は水圧、水量の関係により給水が困難であると認められる場合等は、給水装置の新設等の申込みを拒むことができる。ただし、村長が必要と認め、申込者が工事費の全部を負担するときは、この限りでない。
(新設等の費用負担)
第6条 給水装置の新設等に要する費用は、当該給水装置の新設等をする者の負担とする。
(工事の施行)
第7条 給水装置工事は、村長の指定した者(以下「指定給水装置工事事業者」という。)が施工する。
2 前項の規定により、指定給水装置工事事業者が給水装置工事を施工する場合は、あらかじめ村長の設計審査(使用材料の確認を含む。)を受け、かつ、工事しゅん工後に村長の工事検査を受けなければならない。
(給水管及び給水用具の指定)
第8条 村長は、災害等による給水装置の損傷を防止するとともに、給水装置の損傷の復旧を迅速かつ適切に行えるようにするため必要があると認めるときは、事業用水配管への取付口から事業用水メーター(以下「メーター」という。)までの給水管及び給水用具について、その構造及び材質を指定することができる。
2 村長は、指定給水装置工事事業者に対し、事業用水配管に給水管を取り付ける工事及び当該取付口からメーターまでの工事に関する工法、工期その他の工事上の条件を指示することができる。
(給水装置の変更等の工事)
第9条 村長は、事業用水配管の移転その他特別な理由によって、給水装置に変更を加える工事を必要とするときは、当該給水装置の所有者の同意がなくても、当該工事を施行することができる。
2 前項の場合において、その工事に要する費用は、原因者の負担とする。
第3章 給水
(給水の原則)
第10条 給水は、非常災害、供給施設の損傷、公益上その他やむを得ない事情及びこの条例の規定による場合のほか、制限又は停止することはない。
2 前項の給水を制限又は停止しようとするときは、その日時を定めて、その都度これを予告する。ただし、緊急やむを得ない場合は、この限りでない。
3 第1項の規定による給水の制限又は停止のため損害を生ずることがあっても、村はその責めを負わない。
(給水契約の申込み)
第11条 事業用水を使用しようとする者は、村長の定めるところにより、あらかじめ村長に申し込み、その承認を受けなければならない。
(給水装置の所有者の代理人)
第12条 給水装置の所有者が、村内に居住しないとき、又は村長において必要があると認めたとき、給水装置の所有者は、この条例に定める事項を処理させるため、村内に居住する代理人を置かなければならない。
(管理人の選定)
第13条 次の各号の一に該当する者は、事業用水の使用に関する事項を処理するため、管理人を選定し、村長に届け出なければならない。
(1) 給水装置を共有する者
(2) 給水装置を共用する者
(3) その他村長が必要と認めた者
2 村長は、前項の管理人を不適当と認めたときは、変更させることができる。
(メーターの設置)
第14条 使用水量は、村のメーターにより計量する。
2 メーターは給水装置に設置し、その位置は村長が定める。
3 メーターの位置が管理上不適当となったときは、村長は事業用水の使用者又は管理人若しくは給水装置の所有者(以下「事業用水使用者等」という。)の負担においてこれを変更改善させることができる。
(メーターの貸与)
第15条 メーターは、村長が設置して、事業用水使用者等に保管させる。ただし、次の各号の一に該当する場合は、これを事業用水使用者等に設置させることができる。
(1) 予定使用水量に比し、著しく大きな口径のメーターを必要とするとき。
(2) 1使用場所で、2個以上のメーターを必要とするとき。
(3) その他村長が定めるとき。
2 前項の保管者は、善良な管理者の注意をもってメーターを管理しなければならない。
3 保管者が前項の管理義務を怠ったために、メーターを亡失又は毀損した場合は、その損害額を弁償しなければならない。
(事業用水の使用中止、変更等の届出)
第16条 事業用水使用者等は、次の各号のいずれかに該当する場合は、あらかじめ、村長に届け出なければならない。
(1) 事業用水の使用をやめるとき。
(2) 給水装置の口径を変更するとき。
(3) 事業用水使用者等の氏名又は住所に変更があるとき。
(事業用水使用者等の管理上の責任及び義務)
第17条 事業用水使用者等は、善良な管理者の注意をもって、水が汚染し、又は漏水しないよう給水装置を管理し、異常があるときは、直ちに村長に届け出なければならない。
2 前項において修繕を必要とするときは、事業用水使用者等は直ちに修繕をしなければならない。その修繕に要する費用は、事業用水使用者等の負担とする。ただし、村長が必要と認めたときは、この限りでない。
3 第1項の管理義務を怠ったために生じた損害は、事業用水使用者等の責任とする。
(給水装置及び水質の検査)
第18条 村長は、給水装置及び水質について、事業用水使用者等から請求があったときは、検査を行い、その結果を請求者に通知する。
2 前項の検査において、特別の費用を要するときは、その実費額を徴収する。
第4章 料金及び手数料
(料金の支払義務)
第19条 事業用水の使用料金(以下、「料金」という。)は、事業用水使用者から徴収する。
(料金)
第20条 料金は、基本料金と水量料金との合計額に100分の110を乗じて得た額とする。この場合において、1円未満の端数があるときは、その端数金額を切り捨てるものとする。
2 基本料金は、給水管の呼び径(メーターの取付け部分の呼び径をいう。以下本項において同じ。)に応じ、1月あたり次の表のとおりとする。
なお、月の中途において事業用水の使用を開始し、又は使用をやめた場合の基本料金は1か月分を徴収する。
給水管の呼び径 | 基本料金 |
13ミリメートル | 900円 |
20ミリメートル | 1,000円 |
25ミリメートル | 2,600円 |
30ミリメートル | 3,100円 |
40ミリメートル | 3,500円 |
50ミリメートル以上 | 3,800円 |
3 水量料金は、給水管の呼び径に応じ、1月あたり次の表のとおりとする。
給水管の呼び径 | 水量料金 | |
20ミリメートル以下 | 第1段 | 使用水量10m3までの分1m3につき100円 |
第2段 | 使用水量10m3を超え15m3までの分1m3につき200円 | |
第3段 | 使用水量15m3を超え20m3までの分1m3につき220円 | |
第4段 | 使用水量20m3を超え25m3までの分1m3につき230円 | |
第5段 | 使用水量25m3を超え30m3までの分1m3につき270円 | |
第6段 | 使用水量30m3を超え40m3までの分1m3につき350円 | |
第7段 | 使用水量40m3を超え60m3までの分1m3につき510円 | |
第8段 | 使用水量60m3を超え100m3までの分1m3につき600円 | |
第9段 | 使用水量100m3を超え200m3までの分1m3につき680円 | |
第10段 | 使用水量200m3を超える分1m3につき910円 | |
25ミリメートル以上 | 第1段 | 使用水量10m3までの分1m3につき130円 |
第2段 | 使用水量10m3を超え20m3までの分1m3につき380円 | |
第3段 | 使用水量20m3を超え30m3までの分1m3につき420円 | |
第4段 | 使用水量30m3を超え60m3までの分1m3につき540円 | |
第5段 | 使用水量60m3を超え100m3までの分1m3につき600円 | |
第6段 | 使用水量100m3を超え200m3までの分1m3につき710円 | |
第7段 | 使用水量200m3を超える分1m3につき930円 |
4 使用の中止又は廃止の届出がないときは、これを使用しない場合でも、基本料金を徴収する。
(使用水量の計量及び認定)
第21条 使用水量の計量は、毎月定例日毎に行う。ただし、やむを得ない理由があるときは、定例日以外の日に計量を行うことができる。
2 村長は、次の各号の一に該当するときは、使用水量を認定する。
(1) メーターに異常があったとき。
(2) 使用水量が不明のとき。
(3) その他必要があると認めるとき。
(料金の算定及び徴収方法)
第22条 料金は、使用水量の計量及び認定に基づき算定し、毎月徴収する。ただし、村長が必要と認めたときはこの限りではない。
(手数料)
第23条 手数料は、次の各号の区分により、申込者から申し込みの際徴収する。ただし、村長が特別な理由があると認めた申込者からは、申し込み後、徴収することができる。
(1) 給水装置工事設計手数料 1件につき 2万円
(2) 設計及竣工検査手数料 1件につき 4,000円
(3) 道路占用許可申請等の委任手数料 1件につき 1,050円
(減免)
第24条 村長は、公益上その他特別の理由があると認めたときは、この条例によって納付しなければならない料金、手数料、その他の費用を減免することができる。
第5章 管理
(給水装置の検査等)
第25条 村長は、事業用水の管理上必要があると認めたときは、給水装置を検査し、事業用水使用者等に対し、適切な措置を指示することができる。
2 前項に要する費用は、事業用水使用者等の負担とする。
(給水装置の基準違反に対する措置)
第26条 村長は、水の供給を受ける者の給水装置の構造及び材質が、水道法施行令(昭和32年政令第336号)第6条に規定する給水装置の構造及び材質の基準に適合していないときは、その者の給水契約の申込を拒み、又はその者が給水装置をその基準に適合させるまでの間、その者に対する給水を停止することができる。
2 村長は、水の供給を受ける者の給水装置が、指定給水装置工事事業者の施行した給水装置工事に係わるものでないときは、その者の給水契約の申込を拒み、又はその者に対する給水を停止することができる。
(給水の停止)
第27条 村長は、次の各号の一に該当するときは、事業用水の使用者に対し、その理由の継続する間、給水を停止することができる。
(給水装置の切り離し)
第28条 村長は、次の各号の一に該当する場合で水道の管理上必要があると認めたときは、給水装置を切り離すことができる。
(1) 給水装置所有者が、90日以上所在が不明で、かつ、給水装置の使用者がないとき。
(2) 給水装置が、使用中止の状態にあって、将来、使用の見込みがないと認めたとき。
(過料)
第29条 村長は、次の各号の一に該当する者に対し、5万円以下の過料を科すことができる。
(1) 第4条第1項の承認を受けないで給水装置を新設、改造、修繕又は撤去した者
(3) 第17条第1項の給水装置の管理義務を著しく怠った者
附則
この条例は、令和6年4月1日から施行する。ただし、第22条の規定は、令和6年4月検針分から適用する。