○小笠原村地域福祉センター建設に関する特別措置条例
平成9年8月27日
条例第9号
(目的)
第1条 この条例は、小笠原村地域福祉センター(以下「福祉センター」という。)の施工に伴い移転等が必要となつた者に対し、移転資金を貸し付けることにより、その者の生活再建を助成し、かつ、自主的な移転を促進し、もつて事業の推進を図ることを目的とする。
(1) 移転等とは、建築物の購入、新築、改造、借入れ及び土地の購入、借入れ等の代替物件の取得並びに営業再開等のために必要な措置をいう。
(2) 移転資金とは、移転等に要する資金をいう。
(貸付の対象)
第3条 移転資金の貸付の対象とすることができる者は、次の各号に掲げる要件が備わつていなければならない。
(1) 福祉センター建設用地に現に生活の基礎を置く者又は事業を営んでいるものであること。
(2) 移転資金の調達が困難と認められること。
(3) 貸付金の償還及び利子の支払いについて、十分な能力を有すること。
(移転資金の貸付額)
第4条 貸付対象に対する貸付額は、6,300万円以内とする。
(貸付の申込み)
第5条 移転資金の貸付を受けようとする者は、小笠原村規則で定める申込書を村長に提出しなければならない。
(貸付の決定)
第6条 村長は、前条の規定により申込みを受けたときは、審査のうえ貸付の可否並びに貸し付けるべき移転資金の額及び条件を査定し、ただちに申込者に対してその内容を通知する。
2 申込者は、前条の通知を受けた日から1週間以内に、文書をもつて承諾の意思表示をするものとする。
(契約及び移転等の期限)
第7条 前条の規定により貸付の決定を受けた者(以下「貸付決定者」という。)は、当該決定を受けた日から1か月以内に、移転資金の貸付に関する契約を締結しなければならない。
第8条 貸付決定者は、前条の契約又は指示により定められた期限内に、村長と公正証書による債務弁済契約を締結しなければならない。
第9条 貸付決定者は、貸付の決定を受けた日から1年以内で、第8条の契約により定められた期限内に、移転等を完了すること。
(利息)
第11条 貸付金には、据置き期間を経過した後、年5パーセント以内で規則で定める利率による利息を付すものとする。
(償還方法)
第12条 貸付金は、貸付を終えた日の属する月の翌月から2年間据置き、以後20年間以内の元利均等半年賦償還とする。ただし、期限前でも繰り上げて償還することができる。
2 前項の規定にかかわらず、延滞利子の金額が500円未満のときは、これを徴収しない。
(担保及び担保保全等)
第14条 移転資金の貸付を受けた者は、村長が指示するところにより、移転等により取得した不動産の全部若しくは一部又は他の不動産を担保として提供し、これに村のための抵当権(工場抵当法による抵当権を含む。)を設定しなければならない。ただし、村長が相当の理由があると認める場合は、他の物的担保をもつて、これに代えることができる。
2 村長は、必要と認めるときは、貸付金の全額を交付したのちにおいても、担保の提供を求め、又は追加担保を提供させることができる。
第15条 移転資金の貸付を受けた者は、村長が指示するところにより、移転等によつて取得した建築物又は担保として提供した建築物について、貸付金の償還完了にいたるまでの間継続して火災保険契約を締結し、かつ、当該契約に基づく保険金請求権について、村のために質権を設定しなければならない。
(貸付決定の取消等)
第17条 貸付金の決定を受け、又は貸付金の交付を受けた者が次の各号のいずれかに該当したときは、村長は、すでに決定した貸付を取消し、貸付契約を解除し、又は期限の利益を失わせて、期日を指定し、すでに交付した貸付金又は償還すべき元利金を一時に返還させることができる。
(1) いつわりの申込みによつて貸付決定を受けたとき。
(3) 第9条に規定する移転等の期限に違反したとき。
(6) 前各号のほか、村長の指示に違反したとき。
(返還の特例等)
第18条 村長は、貸付を受けた者が、災害その他その者の責めに帰することができない理由等により、償還が著しく困難となつたときは、償還方法を変更することができる。
(委任)
第20条 この条例の施行について必要な事項は、小笠原村規則で定める。
附則
この条例は、公布の日から施行する。